日本の新薬承認はなぜこんなに遅いのか

2015年11月 4日 22:44
日本は新薬が承認を受けて患者に使用できるまでが、欧米に比べると非常に遅いのが現実です。
そのため、海外では新薬として有効な治療を受けることが出来るのに、
日本では受けられない不遇を患者は受け続けています。
どうして日本は新薬承認が遅いのか、理由は「臨床試験に時間が掛かりすぎる」からです。
新薬として承認を受けるためには臨床試験である治験を実施しなければなりません、
これは日本でも欧米でも同じことですが日本の治験はとにかく時間が掛かりすぎます。
すべての工程を終わらせるために数年かかるのが日本の実情です。

ではどうして治験に時間がかかるか、理由はいくつかあります。
1.薬の承認を行う審査担当者が少ない
2.治験に参加する医師の数が少ない
3.治験に協力する患者の数が少ない

このような構造的な問題により新薬承認までに長い時間がかかります。
治験に参加する医師や、協力する患者が少ないのも日本の特徴的な問題となっていて、
医師不足は製薬会社と医師の癒着を防ぐために、製薬会社と直接契約を結ぶことが出来ないためです。
患者不足は国民皆保険制度が確立している日本では、積極的に治験を受けて金銭的なメリットを受けよう
とする考え方が働かないためと言われています。
このように閉鎖的な日本に対して欧米の製薬会社は積極的に新薬を承認させようと治験を実施することはありません。
欧米などで一定の成果を見せた後、そのデータで日本に投入する形をとります。
その結果として、日本は平均4年ものドラッグラグがあると言われる新薬承認後進国となっています。
一番デメリットを受けているのは、医師でもなく製薬会社でもなく日本に住む患者そのものです。
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